土地活用の表面・実質・返済後利回りの計算方法と高利回りのおすすめ活用法 – しげにゃんの土地活用

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2020/8/24
  • 土地活用コラム

土地活用を検討するうえで重要な要素となる『利回り』。
みなさまも耳にする機会が多いのではないでしょうか?

ただ、

  • 利回りとは何なのか?
  • どのように計算するのか?
  • 表面利回りと実質利回り、どちらが大切なのか?

といった質問に対し、しっかりと説明をできる方は少ないかと思います。

しかし利回りについて理解をしておかないと、
表面利回りだけを見て判断してしまい、想定より悪い利回りに… などといったことに
なりかねません。

そこで今回は利回りについて、概要から表面と実質利回りの違い、計算方法などについて
徹底的に解説していきます!

最後には実質利回りが高い、おすすめの活用方法 もご紹介しておりますので、
ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。

利回りの概要

まずは利回りとはそもそも何なのか 、そしてなぜ重要なのか を整理していきましょう。

利回りとは、投資額に対する年間収益の割合です。

土地活用の利回りに関して簡単に言えば、
建物を建てるのにかかったお金に対する年間の家賃収入の割合 ということになります。

たとえば1,800万円で戸建賃貸を建てて、家賃が12万円/月だったと仮定すると、

12万円×12ヶ月÷1,800万円=0.08 ⇒ 利回り8%という計算です。

利回りによってざっくりとした投資対効果を掴むことができますので、
土地活用を検討する際はまずこの考え方を抑えておく必要があります。

利回りが小さいと利益がほとんど出ず、
将来的に赤字になってしまう恐れもありますので、慎重に確認しましょう。

利回りの種類と計算方法

実は、利回りには下記の3種類があります。

  • 表面利回り
  • 実質利回り
  • 返済後利回り

一般的に利回りと言った場合、表面利回りを指すことが多いですが、
土地活用の判断材料としてはむしろ実質利回りや返済後利回りが重要 となりますので、
しっかりそれぞれの利回りの考え方を抑えておくことが大切です。

それではここから、それぞれの特徴と計算方法を解説していきます。

表面利回り

表面利回りとは、維持費やメンテナンス費などの経費は計算に入れずに
家賃収入を投資額で割った数値です。

そのためあくまでも概算であり、実際に活用をした場合の数字とは差が出てしまいます。

ただ不動産投資の広告などで表示されている利回りはほぼこの表面利回りであることが多いです。

表面利回りの求める計算はとても簡単です。

冒頭でも簡単に紹介したように、年間の家賃収入を投資額で割った数になります。

式にすると下記のようなイメージです。

表面利回り=年間の家賃収入÷投資額

たとえば、太陽光発電で初期費用に1,000万円かかり、年間90万円の収入が入ってくる場合の表面利回りは、

90万円÷1,000万円=9%となります。

アパートを建てて3,000万円の初期費用がかかり、年間の家賃収入が300万円だとした場合は、

300万÷3,000万=10%の表面利回りです。

表面利回りは計算方法がシンプルなので、大まかな投資対効果を知りたいときに便利 です。

ただし先ほども触れたように、表面利回りだけで判断するのは危険ですので
実質利回り、返済後利回りの計算方法もしっかり押さえましょう。

実質利回り

実質利回りは、家賃収入から賃貸経営にかかる経費を差し引いて計算した利回りです。

賃貸経営にかかる経費としては、たとえば、

  • 固定資産税などの税金
  • 修繕積立費
  • 水道光熱費
  • 人件費
  • 管理費
  • 保険料
  • 広告費用

などがあります。

実質利回りは、こういった経費も含めて利回りを計算しますので、
より実際に近い数字を出すことが可能です。

計算式は下記のようなイメージとなります。

実質利回り=(年間の家賃収入-経費)÷投資額

先程の太陽光発電とアパートの例で実質利回りを計算してみると、このようになります。

初期費用に1,000万円かかった太陽光発電の年間収入が90万円、年間メンテナンス費用20万円だったとすると、

(90万−20万)÷1,000万円=7%の実質利回りとなります。

建築費3,000万円のアパートで年間家賃収入が300万円、管理費や広告費などの経費が60万かかった場合の実質利回りは、

(300万−60万)÷3,000万=8%となります。

実質利回りは経費を差し引いて計算するため、より実際のキャッシュフローに近い数字を把握できます。

経費については活用方法などによってそれぞれ異なりますし、
賃貸経営になると種類も多く表面利回りよりも知識が必要となり、複雑です。

どの活用方法だとどのような経費がどのくらいかかってくるのかについては、
ぜひ一度専門家に相談してみてくださいね。

返済後利回り

土地活用でアパートや福祉施設などの建物を建てる際には、
自己資金ではなく、融資を受ける場合があります。

その場合は毎月銀行返済をしていくことになりますので、
その金額を差し引いて利回りを計算します。

これが、返済後利回りです。

計算方法は下記のようなイメージです。

返済後利回り=(年間の家賃流入-経費-年間の返済額)÷投資額

先程のアパートの例で返済後利回りを計算してみると、このようになります。

建築費3,000万円のアパートで年間家賃収入が300万円、管理費や広告費などの経費が60万かかり、
毎月15万円の返済をしている場合の返済後利回りは、

(300万-60万-15万円)÷3,000万=7.5%となります。

返済額に関しては自己資金比率や金利、借入期間などの条件によって異なりますが、
返済後利回りまでしっかり確認しておけばかなり実際のキャッシュフローに近くなります。

具体的に活用方法を検討される段階では、表面利回りだけでなく、
必ず実質利回りと併せて返済後利回りも確認するようにしましょう。

利回りに関する注意点

それではここで、利回りを考える際に注意すべき2つのポイントについてお伝えさせていただきます。

表面利回りよりも実質・返済後利回りを重視する

利回りには表面利回りと実質利回りがあり、一般的に利回りというと表面利回りを指している場合が多く、
不動産会社や建築会社が提案する際にまず提示するのも基本的には表面利回りとなります。

しかし先ほども触れたように、表面利回りの数字だけをみて判断するのは危険です。

表面利回りは経費を計算せずに計算するため、実際に土地活用をしてみると、
経費がかさんで想定していた表面利回りを大きく下回る場合があります。

そうなるとオーナー側は家賃収入が入っても経費で出て行ってしまい、利益が出なくなってしまいます。

その状態が続くと、築年数が経って家賃が下がったり空室が続いてしまった際に赤字になってしまい、
最悪の場合、融資の返済ができなくなってしまうということも考えられます。

そのため、表面利回りはあくまでも概算であるということを念頭におき、
実質利回りや返済後利回りと、キャッシュフローを考慮して検討 しましょう。

利回りは変動する

先程ご説明した利回りの計算方法を読んでお分かりいただけた方もいらっしゃるかと思いますが、
利回りの計算は満室の想定で行っています。

これは建築会社や不動産会社がこの建物の場合利回り●%です、というような場合も同じです。

つまり、アパートが古くなって空室率が高くなったり、
コインパーキングの稼働率が落ちた場合はその分利回りも悪くなっていきます。

したがって、土地活用の検討材料として利回りを見る際は満室の場合の計算であるということを
念頭に置いておかないと、実際に土地活用をしてから後悔する危険性があるのです。

利回りはあくまでも目安として考え、入居率の低下などのリスクもふまえた
長期的な経営計画を立てることが重要
です。

土地活用方法別の利回り相場

土地活用を検討する際は利回り、特に実質利回りが重要になるということをお伝えしてきました。

しかし、じゃあ利回りがいくつなら良い活用方法なのか?というのはイメージが湧きづらいかと思います。

ここからは、土地活用方法ごとにざっくりとした利回りの相場をご紹介します。

必ずしもこれ!というわけではありませんが、検討する際のひとつの指標として参考にしてください。

アパート・マンションの利回り相場

まずはアパート、マンションといった共同住宅で土地活用をする場合の利回りを見ていきます。

アパート、マンション経営の利回りは表面で6~10%、実質で2〜6%ほどになるイメージとなります。

利便性の高い立地や都心などで家賃相場が高いエリアの場合はもっと高くなる場合もあります。

たとえば、建築費5,600万円で1LDK ×7部屋のアパートを建てた場合で計算してみましょう。

家賃を62,000円に設定したとすると、年間の家賃収入は約520万円となります。

この場合、表面利回りは520万円÷5,600万円=9.3%です。

アパート経営の主な経費+返済額としては、

  • 管理費(委託する場合):家賃の5~7%程度
  • 修繕費:家賃の5%を目安に積み立て
  • 広告費:5%程度
  • 固定資産税・都市計画税:固定資産税評価額の1.7%
  • 借り入れ返済:5,600万円を借り入れた場合、約260万円/年

などがあります。

これらの経費と返済額が全部で360万円とすると返済後利回りは、

(520万円ー360万円)÷5,600万円=約2.9%となります。

戸建賃貸の利回り相場

次に、戸建賃貸の利回りをご紹介します。

戸建住宅の利回りは大体表面で8~12%、実質で4~8%ほどが相場です。

戸建住宅の利回りもシュミレーションをしてみます。

たとえば5,600万円で3LDKの戸建賃貸を4棟建てたと想定してみましょう。

家賃を12万円に設定したとすると、年間の家賃収入は12万円×4棟×12ヶ月で576万円となります。

表面利回りを計算してみると、576万円÷5,600万円=10.3%です。

ランニングコストはアパートと同じようなものがかかりますので同じく経費+返済で360万円とすると、

(576万円ー360万円)÷5,600万円=約3.9%の実質利回りです。

実質利回りが高い土地活用方法:障がい者グループホーム

賃貸経営における利回り相場についてご紹介しました。

アパート、戸建賃貸いずれも経営していくうえでの様々な経費がかかるため、

表面利回りから実質利回りは4~7%程度下がる計算になります。

ここからは、ランニングコストが一般の賃貸よりも抑えられるため実質利回りが高い

「障がい者グループホーム」 をご紹介致します。

障がい者グループホームとは?

障がい者グループホームは、障がい者の方々が共同生活をおくるシェアハウスのようなイメージです。

実は、このグループホームの供給不足が全国的な課題となっており、供給率は6%程度しかないと言われています。

また現状のグループホームは中古の物件を改修したものが多く、今後住み替えが必要になってきます。

詳しくはこちら👇

https://sigenyan.com/lineup_70/

障がい者グループホームのランニングコストが低いワケ

障がい者グループホームがアパート等に比べてランニングコストがかからないのには、大きく3つの理由があります。

下記で詳しく見ていきましょう。

管理費/点検・清掃費がかからない

グループホームの場合、その物件を借りてグループホームを運営する福祉事業者とオーナーの間で賃貸借契約を結びます。
そのため、一般的な賃貸住宅とは異なり管理業者に委託をする必要はありません。点検・清掃についても運営会社が行います。

修繕費が抑えられる

グループホームは一般的な賃貸住宅と比べてオーナーの修繕費負担が少ないという特徴があります。

アパート等の場合ですと大体2~4年程度の間隔で発生する入退去時のリフォームや、共用部分に関する修繕はオーナーの負担です。

しかしグループホームは多くの場合建物の中に関しては運営会社の負担になります。

そのためオーナーの負担は外壁の塗装や屋根の修繕等のみとなり、費用を抑えることが可能です。

広告費がかからない

グループホームはオーナーと運営会社の長期一括借り上げ契約のため、

アパート・マンションのような入居募集のコストはかかりません。

利用者の入退去があった場合にも運営会社から一定の家賃支払いがあるため、オーナーの家賃収入が安定するということもメリットの一つです。

障がい者グループホームの利回り計算

それでは実際に障がい者グループホームの利回りを計算してみましょう。

建築費4,800万円で10室のグループホームを1棟建てた場合でシミュレーションしてみます。

家賃相場は38,000円/室程度ですので、1棟38万円/月、年間だと456万円の家賃収入になります。

これで表面利回りを計算すると、456万円÷4,800万円=9.5%となります。

グループホームのオーナーとしてかかる経費は下記のようなイメージです。

  • 修繕費:1棟あたり1万円/月
  • 固定資産税・都市計画税:固定資産税評価額の1.7%
  • 借り入れ返済:4,800万円を借り入れた場合、約220万円/年

これらの合計で250万円/年の経費がかかるとすると、

(456万円ー250万円)÷4,800万円=4.5%の実質利回りとなります。

先程の計算と比較しても、一般的な賃貸よりも経費を抑えられる分、実質利回りが高くなっている のがお分かりいただけるかと思います。

まとめ

利回りの計算方法から相場、そして実質利回りが高いおすすめの土地活用方法までをまとめました。

土地活用の種類によって利回りの相場にも違いがありますし、自分の土地の状況や環境によって活用方法も制限される場合があります。

後悔しない土地活用をするためにも、是非色々と情報収集・比較検討して頂ければと思います。

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